味わい尽くせこの夜を

また鉄の牢獄に潜る。

 

1階

 現在20時半。さっきまで音楽を聴きながら自転車に乗っていた。気持ちよかった。

2階

 冷たい風がここちよかった。楽しかった。こういったことを大事にしていかないとね。ローソンでウイスキーの小瓶を買って帰宅。日本代表は勝っている。

3階

 飲みながら書いている。自転車に乗る前は散歩をしていたんだけど、昨日の無茶のせいか足が痛くてすぐに帰宅した。無茶はいかんね。続かないからね。昼間にも散歩した。運動と日光浴、このふたつはいまのおれにとって大事なことなのです。

4階

 大事なものは大事。嫌なものはいや。要らないものはいらない。酸っぱいブドウは酸っぱくない。認知が歪むと大変です。素直になろう。素直にやろう。

 できないものはできない。知らないものは知らない。ウィスキーはまずい。でも、アルコールが多い。おれは今日も寝るために酒を飲む。

5階

 今日の晩飯はうまかった。ビビンバにすじ肉の煮込んだやつ。山芋と明太子をあえたやつ。食べ物の味がわかるようになってきたということは調子がいいということだ。

 今日は明らかに調子がいい。昨日よりいい。おとといよりもはるかにいい。でも、調子に乗ってはいけない。明日のことはわからない。鬼が笑うかもしれない。

 今日をこのまま無事に終わらせよう。きっとできるよ。みんなもできる。

 

6階にて蜂の巣にされる。

 

1階

 今日買ってきたウイスキーは180mlである。アルコール含有量は40%。

2階

 つまりアルコールは72ml入っているという計算である。昔は一日で500mlぐらい飲むこともあった。アルコールのみなら200mlぐらいだろうか。飲みすぎ。

3階 

 いちばん飲んでいたのは高校生のとき。とにかく飲んでいた。シラフでいるのがつらかった。酒を飲みながら宿題をやっていた。おれはよく卒業できたなあと思う。いまよりもずっと希望がなかった気がする。ただただただただ苦しかったという思い出。

 

4階にて切り裂かれる。

 

1階

 当時に比べたらずいぶんと節酒というものができるようになった。金があるからか。

2階

 そう、おれはね、勝手に折れたんだよ。ひとりで勝手に折れたんだよ。おれと同じ環境だったとしても、ほとんどの人はおれなかったと思うんだよ。勝手に媚びた。

 

3階にて舌を抜かれる。

 

1階

 恵まれた環境っぽくても、勝手に落ちぶれるやつがいるんだよ。おれだよ。

2階

 なにもかも怖かったんだよ。嫌われるのも怖かったんだ。ずっと周りをうかがっていた。なんでこいつらがこんなに自由に生きているのかわからんかった。

3階

 ほんとにねえ、もうね、いい子なんてろくなもんじゃねーよ。いつかは破たんするに決まってんじゃねーか。無理は続かねーよ。誰よりも迷惑をかけることを恐れたいい子は、結局限界がきて、だれよりも迷惑をかける人間になっちゃうんだよ。

4階

  いいひとになりたかった。善人になりたかった。なれんかった。そういうもんなのでしょう。なりたいだけでなれたら野球少年はみんなプロ野球選手になるよ。才能もある。適性もある。おれは何になりたかったのかなあ。現実的な夢をおれは持てなかったから、現実逃避ばっかりしてたから、こんなんになっちゃったのかなあ。

5階

 楽しく生きていけたらいいな。とてもできる気はしないけど。自立ってなんでしょーね。おれは一生できる気はしねーな。おれはこの二年楽しかったけどそれはおれの力ではないんだ。自分で誘ったわけじゃない。たまたま誘ってくれた人がいたからなんだ。ありがたい。ほんとにありがたい。おれは結局ひとりでは、なにもできない有象無象。みんな立派になりました。おれだけ昔のまんまです。

 

 今回はこのへんで。